ハッピージャグラーVⅢの導入直前に内部数値の予測を行い、それをジャグツールのアプリでも採用していたのですが、 この度、アプリで各設定1170万Gずつシミュレートを行い、それに基づいて内部数値の予測を行いました。
アプリのデータから予測される小役確率は以下の通りです
小役確率
設定 | ブドウ | 非重複チェリー | ベル | ピエロ |
---|---|---|---|---|
1 | 1/6.03 | 1/62.30 | 1/655.36 | 1/655.36 |
2 | 1/6.01 | 1/62.30 | 1/655.36 | 1/655.36 |
3 | 1/5.96 | 1/62.89 | 1/655.36 | 1/655.36 |
4 | 1/5.84 | 1/63.63 | 1/655.36 | 1/655.36 |
5 | 1/5.80 | 1/64.50 | 1/655.36 | 1/655.36 |
6 | 1/5.78 | 1/65.41 | 1/655.36 | 1/655.36 |
打ち方別機械割
設定 | 適当打ち | 中級 | 上級 | 完全攻略 |
---|---|---|---|---|
1 | 96.52% | 97.90% | 98.22% | 98.83% |
2 | 97.68% | 99.09% | 99.41% | 100.02% |
3 | 99.65% | 101.09% | 101.41% | 102.02% |
4 | 102.70% | 104.19% | 104.51% | 105.12% |
5 | 105.91% | 107.46% | 107.77% | 108.38% |
6 | 108.72% | 110.31% | 110.63% | 111.24% |
最新版のジャグツールの各ツールには上記の数値が反映されていますのでぜひお試しください。
そしてここからは、今回の予測の元となるデータや計算過程を紹介していきます。
かなり細かい内容になってくるので、気になる方だけどうぞ。
まずはデータですが、ハッピージャグラーVⅢのアプリに各設定1073万Gずつ、総計6438万Gのシミュレートを行い、その結果を元にしています。
以下が生データを総計したものです。
設定 | ゲーム数 | ブドウ | 非重複チェリー | ベル | ピエロ |
---|---|---|---|---|---|
1 | 10730000 | 1770118 | 170686 | 15998 | 16499 |
2 | 10730000 | 1777210 | 170799 | 16286 | 16303 |
3 | 10730000 | 1791190 | 169023 | 16174 | 16335 |
4 | 10730000 | 1829114 | 167163 | 16185 | 16243 |
5 | 10730000 | 1838430 | 164685 | 16160 | 16197 |
6 | 10730000 | 1843884 | 162382 | 16202 | 16117 |
データの調整
上記のデータをそのまま使ってブドウやチェリー確率を算出できればいいのですが、 アプリではボーナス成立後の1BETプレイも1Gとしてカウントするので、数値の調整しないといけません。
たとえば、1BET時にもリプレイやブドウが成立するので、
- 1BET中のリプレイのゲーム数を除外する
- ハッピージャグラーは小役優先制御のため、ブドウ成立時には必ずブドウを取ってしまうので、1BETのブドウも除外する
などです。
リプレイの確率は1BETでも1/7.3とします。
1BET時のブドウの成立確率も不明ですが、5号機時代は15枚払い出しで約1/28だったのを参考に、 6号機になって払い出しが8枚に減った分成立確率が上がっているらしいこと、 そしてこれまでの6号機ジャグラーの実戦経験を交えて1/15と仮定しています。
また、リプレイやブドウが連続で揃うこともあり、ボーナス成立一回につき1BETプレイ数が複数ゲームになる可能性もあります。
上記のリプレイ確率と推定の1BETブドウ確率に従うと、1BETリプレイとブドウの合算確率は約1/5となり、 ボーナス成立後に要するゲーム数は以下のように振り分けられます。
1BETプレイ数 | 割合 |
---|---|
1G | 80% |
2G | 16% |
3G | 3.2% |
4G | 2.56% |
5G | 0.512% |
5G以降も1BETが無限に続く可能性はありますが、確率的には0.5%以下ということでここで切り捨てます。 これらを合計して平均すると、1BETのプレイ数は、ボーナス成立1回につき平均1.344Gとなります。
また、ボーナス成立後に1BETブドウが成立する回数は、リプレイとブドウの確率の比率から、0.113回となります。
ブドウ確率
こうして得られた1BETプレイ数と1BET時のブドウ成立回数を総ゲーム数からマイナスすることで、 実質の3BETのゲーム数とブドウ成立回数がわかり、それらを確率に直すと以下のようになります。
- 設定1: 1/6.036233425
- 設定2: 1/6.010842888
- 設定3: 1/5.963081852
- 設定4: 1/5.836256759
- 設定5: 1/5.805286523
- 設定6: 1/5.785819197
そしてこれらを、現行のパチスロで一般的とされる乱数の範囲である65536に換算すると
- 設定1: 10857/65536
- 設定2: 10903/65536
- 設定3: 10990/65536
- 設定4: 11229/65536
- 設定5: 11289/65536
- 設定6: 11327/65536
となります。
しかし、メーカーは設計時には当たり乱数の数をキリのいい数値に揃えてくると推測されるので、
- 設定1: 10860/65536 = 1/6.034622468
- 設定2: 10900/65536 = 1/6.012477064
- 設定3: 10990/65536 = 1/5.963239308
- 設定4: 11230/65536 = 1/5.835796972
- 設定5: 11290/65536 = 1/5.804782994
- 設定6: 11330/65536 = 1/5.784289497
と決め打ち、これを小数点第二桁で丸めたものが冒頭の数値となります。
チェリー確率
チェリー確率についてもブドウと同様の手順で算出していますが、ブドウとは異なり、当たり乱数の数の下一桁をゼロには揃えていないようです。 とはいえ、偶数に揃えているのではないかと仮定して、以下の数値を採用しています
- 設定1: 1052/65536 = 1/62.29657795
- 設定2: 1052/65536 = 1/62.29657795
- 設定3: 1042/65536 = 1/62.89443378
- 設定4: 1030/65536 = 1/63.62718447
- 設定5: 1016/65536 = 1/64.50393701
- 設定6: 1002/65536 = 1/65.40518962
他のジャグラーと違って、ハッピージャグラーVⅢでは非重複チェリーの出現率が高設定になるほど下がっていきます。
おそらく、重複チェリーと非重複チェリーの合算確率を全設定共通で1/55.54(1180/65536)としているために、 非重複チェリーの比率が高設定ほど低くなっているのでしょう。
ちなみに、重複・非重複のチェリー合算を、前作までの1/55.54(1180/65536)と仮定した場合、重複チェリー確率は以下のようになります
- 設定1: 128/65536 = 1/512
- 設定2: 128/65536 = 1/512
- 設定3: 138/65536 = 1/474.89855072
- 設定4: 150/65536 = 1/436.90666666
- 設定5: 164/65536 = 1/399.60975609
- 設定6: 178/65536 = 1/368.17977528
データからはBIGとREGの振り分けまではわかりませんが、おそらくBIGよりはREGの方が当たりやすく、 高設定になるほどチェリー重複REGが多くなっているのではないかと予想します。
重複率という見方にすると、
- 設定1: 128/1180 = 10.85%
- 設定2: 128/1180 = 10.85%
- 設定3: 138/1180 = 11.69%
- 設定4: 150/1180 = 12.71%
- 設定5: 164/1180 = 13.90%
- 設定6: 178/1180 = 15.08%
となり、高設定ほどチェリー重複の期待度が高いというゲーム性が回見えます。
ベルピエロ確率
こちらについては当初の予想通り、全設定共通で100/65536の1/655.36と思われます。 これは他のジャグラーよりも高い確率なので、この機種においてはベルピエロの奪取が機械割アップに重要となってきます。
ブドウ抜きができないことで技術介入要素が少ない分、このベルピエロが機械割に差がつく要素となっています。
打ち方別出玉率の算出
ここまでの計算で小役確率の予想値が出たことにより、打ち方別の機械割を算出することが可能になります。
設定 | 適当打ち | 中級 | 上級 | 完全攻略 |
---|---|---|---|---|
1 | 96.52% | 97.90% | 98.22% | 98.83% |
2 | 97.68% | 99.09% | 99.41% | 100.02% |
3 | 99.65% | 101.09% | 101.41% | 102.02% |
4 | 102.70% | 104.19% | 104.51% | 105.12% |
5 | 105.91% | 107.46% | 107.77% | 108.38% |
6 | 108.72% | 110.31% | 110.63% | 111.24% |
打ち方の定義は以下の通りです:
- 適当押し: チェリーを1/3で取りこぼす。ボーナス成立後、3枚ロスしてからボーナスを揃える。ベルピエロ回収率25%
- 中級: チェリーの取りこぼしなし、ボーナス成立後はロスなしで揃える。ベルピエロ回収率25%
- 上級: チェリーの取りこぼしなし、ボーナス成立後はロスなしで揃える。ベルピエロ回収率50%
- 完全攻略: 全小役を完全回収し、ボーナスはロスなしで揃える
ハッピージャグラーはベルピエロが他のジャグラーよりも多くリールに配置されており、 完全ランダムに適当押しをしても、ピエロは25%、ベルも23%ほどの確率で取ることができます。
スペックに対する感想
ハッピージャグラーのスペックに関して最も目を引いたのは、適当打ちの設定1の機械割です。
これは、6号機になって「低設定の割が高くなった」といわれるジャグラーの中では随一の低さです。
適当打ちの場合、設定2であってもまあまあ厳しいスペックです。
低設定の割りの低さに関しては5号機のジャグラーに戻そうとしているのかもしれません。
もっとも、ハッピージャグラーは打ち方次第で機械割をかなり引き上げることができる機種でもあり、 完全攻略を駆使すれば、他のどのジャグラーよりも甘くなります。
あともう一つ注目したいのは設定4のスペックでしょうか。 実際のホールではせっかく当たり台を掴んでも設定4だったということが多い中にあっては、中級打ちでも104%を超えてくるのは嬉しいですね。
設定4以上はありそうだと自信を持てる状況であれば打ってみるうのもありかもしれません。